博物館見学 時代で変わる価値観(イベントレポート)
アルファ日暮里駅前 施設長の花輪です。アルファ日暮里駅前では様々なイベントを企画しています。もちろん自由参加ですが、主に土曜日に開催されるイベントは魅力的なものにしたいと思っています。先週土曜日のイベントは港区にある「NHK放送博物館」に見学に行きました。
家電の進化を見学できる
このNHK博物館は放送の歴史に関する資料や体験スタジオなどがあり、様々な年代の人にも楽しめる場所でした。利用者さんや他のスタッフと見学していて盛り上がったのが、様々な年代のテレビやラジオが展示してあるスペースでした。「懐かし~い!」「こんなのあった!」など私も含めて子供の頃を思い出しながら楽しんでいました。中でも冷蔵庫位の大きさのブラウン管テレビを見たときは「現代の独り暮らし部屋にこんなの置いたら狭すぎて生活出来ないですよね!」と笑っていました。現代はテレビがなくてもタブレットやスマートフォンがあれば高画質の映像が楽しめるのです。金庫のようなラジオやタンスのようなレコードプレーヤーが無くたって高音質の音楽や音声は楽しめるのです。
では、そんな現代と比較して「テレビに付いてるチャンネルつまみをガチャガチャ回して番組を変えていた」時代、「ダイヤルをぐるぐる回して黒くて重たい受話器を持って通話していた」時代がはたして不便だったのでしょうか?
仕事の姿勢
現代を象徴する機器として第一に考えられるのがパソコンです。もう否定する余地はないでしょう。私も少なからずこの恩恵にあやかっていますし、仕事上(どのような職種であっても)欠かせないものです。そこで今一度、日常の我々の業務を振り返ってみたいと思います。スケジュール管理、勤務管理、データ管理、メールでのコミュニケーションや業務連絡、仕事上必要な書類の作成などなど、パソコンを中心に日常のほとんどの業務が回っているではないですか!これは我々のような「就労移行支援」というお仕事に限らず、どのような業態に置き換えても言えることでしょう。
私自身も日常業務におけるパソコンへの依存度は無いわけではありませんし、時にはエクセルでワードやパワーポイントの領域までかなり強引にカバーすることさえあるくらいのエクセル好きです(笑)。メールなどで写真や様々なデータを共有できるのも便利ですよね。ただ、私が常に心掛けているのは「パソコンのための仕事をしない」ことです。以前にも何かの記事で書きましたが、私は出社してから一時間ほどはパソコンの電源を入れません。当然、出社後すぐに自分のデスクに「どかっ!」と座るようなこともありません。
朝のルーティーン
私の朝のルーティーンは施設内の清掃、利用者の皆さんが使用する机やイスの点検をします。たまに利用者さんの席に一つずつ座って空調の効き具合を確かめたり「その席から施設内がどのように見渡せているんだろう?」と考えたりします。それは利用者の皆さんが訓練をする上で、そしてスタッフが働く上で何か環境面でのストレスになるものはないか、危険を伴うものがないかを実際に感じるために施設内のあちこちを動き回っています。
豊かな感性を
パソコンの前に座っている姿は「仕事をしている姿」に見えるものですが、私は掃除機をかけたりテーブルを拭いている時に「パソコンの前に座っているとき」以上に頭が回転して様々な発想を生み出しています。パソコンでやる仕事はパソコン、日常業務はパソコンを使用する以外にも様々な業務があります。ここを混同しないようにしたいものです。
NHK博物館で様々な年代の古い機器を見学して、単純に「不便な時代だな~」とは思いませんでした。そこにはむしろ、豊かな感性があったのではないでしょうか。
施設長 花輪