ソーシャルスキルとは?
ソーシャルスキルとは、社会(ソーシャル)の中で暮らしていくためのスキルのことをいいます。
SST(ソーシャルスキル・トレーニング)では、社会で人と関わるときに生じる挨拶、人に何かをお願いしたり断ったりするなどのコミュニケーションはもちろんのこと、毎日歯を磨く、決まった時間に薬を飲むなどの日常生活を営む上での生活スキルもテーマとして扱うことがあります。
ソーシャルスキルの手技も研究者や団体などによって様々ですが、以下は一般社団法人 SST普及協会 のSSTの定義です。
小児の分野では「社会的スキル訓練」、教育の分野では「スキル教育」とも呼ばれます。
SSTは認知行動療法の1つに位置づけられる新しい支援方法で、対人関係を中心とする社会生活技能のほか、服薬自己管理・症状自己管理などの疾病の自己管理技能に関わる日常生活技能を高める方法が開発されています。
近年わが国でもその効果が認められ、1994年4月「入院生活技能訓練療法」として診療報酬に組みこまれました。 現在では、医療機関や各種の社会復帰施設、作業所、矯正施設、学校、職場などさまざまな施設や場面で実践されています。
家庭や職場訪問など地域生活の現場での支援も行われています。
精神障害をもつ人たちをはじめ社会生活の上で様々な困難を抱えるたくさんの人たちの自己対処能力を高め(エンパワメント)、自立を支援するために、この方法が広く活用されることが期待されています。引用:一般社団法人 SST普及協会 「SSTとは」
社会ではソーシャルスキルが求められる場面は多くありますが、すべての大人が高いソーシャルスキルを持っているわけではありません。
また就いている仕事の内容などによっては、必ずしも高いスキルが必要とも限りません。
ソーシャルスキルの習得度合には、家庭や学校など生まれ育った環境なども影響しますが、本人が本来持っている個性による個人差も大きいものです。
ですから、ソーシャルスキルが身についていない=親のしつけ不足ということではありません。
また、大人になってからでも十分ソーシャルスキルは身につけることができるものです。
ソーシャルスキルを「トレーニング」するとは?
ソーシャルスキル・トレーニング(SST:Social Skills Trainingの略)とはソーシャルスキルをトレーニング(訓練)することで「徐々に出来ること」を増やして、より生活しやすくなることを目的としています。
人と関わるスキルや日常生活に必要なスキルなど幅広いテーマの中から、生活のために最低限必要なことや自分が今困っていることなどを中心に、スキルの獲得・向上を目指します。
トレーニングの過程は基本的にロールプレイを行います。
また、自分ひとりで考えるのではなく、グループワーク形式をとり、参加メンバーで意見を出しあいながら進めることが多いため、みんなが参加できるのも特徴的です。
SSTはどんなことに役立つのか?
SSTは簡単にいうと「社会生活を営む上での自分の困りごと」の解決に役立つと言えるでしょう。
困りごとも困っている原因も一人ひとり違いますから、その対処方法もおのずと違ってくるはずです。
そこで、SSTでは「ひとりひとり違った自分なりの対処法」をみつけていきます。
SSTは子どもから大人まで年齢を問わず対象としています。
大人を対象としたときによくあるテーマは以下のような事柄が挙げられます。
(具体的な例) 【コミュニケーションに関わること】
- 残業を上手に断りたい
- 飲み会を途中で抜けて帰りたい
- 迷惑にならないように質問したい
- 会議で反対意見を伝えたい
今回はソーシャルスキルとそのトレーニングについてなどをご紹介させていただきました。
次回は 「SSTの方法」について解説をしていきたいと思います。
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就労移行支援事業所アルファ王子
精神保健福祉士・社会福祉士
日髙 晋資
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