前回、「SSTとは何か」ということについてご説明を致しました。
精神保健福祉士が教えるSST ~前編~「SST(ソーシャルスキルトレーニング)とは」
今回は実際にSSTはどのようにして行うのか、「SSTの方法」をご説明したいと思います。
SSTの方法
SSTの中には多くの実践方法があります。
今回はそのうちのいくつかをご紹介します。
ゲーム
ゲームには「ルールを守る」「仲間と相談や協力をする」などの多くのソーシャルスキルの要素が含まれています。
楽しみながら社会性を身につけることができるのでとても有効な手段です。
指導の担当者は、それぞれの参加者にとって何が目標なのかを常に意識しながらゲームを進めていくことが重要となります。
ディスカッション、ディベート
ディスカッションやディベートは、相手の意見をしっかりと聞きつつ、自らの意見を述べる必要があるため、言葉のキャッチボールをする訓練としてすぐれています。
コミュニケーション能力の向上が図れます。
参加者全員が興味をもてるテーマ選びや、参加人数、時間などを考えながら行っていきます。
ロールプレイ
どんな場面でどんな振る舞いをすればいいのかということを、指導担当者や参加者同士が実際に演技したり、実際の場面でどのようにすれば適切なのかを学んでいきます。
ロールプレイ後に振り返りを行い、みんなで意見を出すことにより、客観的に自分の事を観れることも利点です。
共同行動
工作、調理など、「何かを作って遊ぶ」「何かを作って食べる」といった楽しいゴールに向かう過程で、ほかの人との相談、役割分担、助け合いといった、社会生活に必要なスキルを学んでいきます。
認知行動療法
人はそれぞれ考え方に癖があります。
その癖を何度もトレーニングを行い、変えていく事により、より生きやすい人生を歩めるようにしていきます。
ワークシート、絵カード、ソーシャルストーリー
ワークシート、絵カード、「ソーシャル・ストーリー」などを用いることで現在のSST受講者本人の課題になっている言動を、意識化していくこともSSTの方法の一つです。
ソーシャル・ストーリーとは、絵と、その絵が表す出来事が短い文章として書かれたテキストで、その文章を読むことで、その場面での振る舞いを学べるという、キャロル・グレイによって開発されたものです。
これらで扱う場面や題材は、目の前の参加者の行動に合わせてきちんとアレンジし、オリジナルなものを作ると効果的です。
このように、SSTはさまざまな手段を通して実践をすることができます。
次回は、更に具体的なSSTの例について日常生活と対人関係とに分けてご紹介していきたいと思います。
就労移行支援事業所アルファ王子
精神保健福祉士・社会福祉士
日髙 晋資
アルファ王子への各種お問い合わせはこちらから
アルファ王子は、皆様の希望に寄り添った個別サポートをさせて頂きます。
是非、皆様の将来の目標や夢を教えて下さいね。
オンラインでの個別相談も受け付けておりますので、ご希望の方はぜひご相談下さいませ。
就労移行支援事業所 アルファ王子
住所:東京都北区岸町1-2-11 東亜ビル2階
TEL:03-5948-4270
Mail:info-oji@alpha-bright.co.jp