前回、「SSTの方法」についての説明をさせていただきました。
今回はSSTを「日常に取り入れる」方法についてご紹介したいと思います。
日常で取り入れられるソーシャルスキルトレーニング(SST例)
あいさつをする
あいさつは、人とのコミュニケーションには欠かせないものです。
ところが、どこでどのようにあいさつをすればよいかが分からなかったり、あいさつの言葉を口に出すのが恥ずかしかったりと、さまざまな理由からあいさつができない方がいます。
適切なタイミングで適切なあいさつの言葉を発することができるようになるためには、「あいさつをすることは気持ちがよいこと」「相手の気持ちが嬉しくなること」ということを何度も反復し練習することにより、正の強化として身に付けていきます。
相手の気持ちを察する
相手の気持ちを理解することが苦手だと意識される方がいます。
相手の表情から気持ちを読み取ることが苦手だったり、共感するということが苦手だったりと理由はさまざまですが、時にはそれが人とのかかわりにおいてネガティブに働いてしまうことがあります。
そんな方がうまく相手の気持ちを読み取れるようになるために、多くのSSTの方法が考えられています。
たとえばゲームを用いたもの、ロールプレイを用いたもの、絵カードを用いたものなどです。
「嫌なことをされたとき自分はどう思うか、その嫌なことを実際にされている相手はどんな気持ちか」を考えたり、今相手が考えていることを意識的に想像したりする訓練をすることで、実際の生活でも自然と相手の気持ちを理解できるようにサポートしていきます。
会話をする
上記に挙げたように、相手の気持ちを理解することが難しい場合などは、相手を傷つける言葉を言ってしまったり、相手にとって興味のない話をひたすら話し続けてしまったりという言動につながってしまうことがあります。
相手の気持ちをくみ取り、適切な話題・話す時間・使う言葉を選んで進めていく会話は、多くのステップを含んだソーシャルスキルなのです。
多くの要素を含む会話だからこそ、その訓練は「決められた質問(自分の名前など)に答える練習をする」というものから「シナリオに従って言葉のキャッチボールの練習をする」というもの、「おしゃべりタイムを設けて振り返りを行う」というものなど多岐にわたります。
まとめ
SSTは「社会生活技能訓練」や「生活技能訓練」などとも呼ばれます。
近年、コロナなどの感染症により、働く人のコミュニケーションを取り巻く状況はさまざまに変化しつつあります。
情報化社会においてソーシャルスキルを求められることは以前より希薄になったようにも見えますが、状況はより複雑になったともいえます。
精神疾患や発達障害のあり/なしに関わらず、仕事をする上で自己対処能力を高めることが常に求められている時代といえるのかもしれません。
また昨今、SSTは障害がある方向けの支援の現場(精神病院、デイケア、障害者就労の定着支援、就労移行支援など)で幅広く活用されています。
SSTは何度も練習が必要です。
練習をすることにより確実に向上していきます。
障害を持っている方もより生きやすい社会になる事は間違いありません。
就労移行支援事業所アルファ王子ではSSTに力を入れております。
研修を受けた職員がSSTを行っていますので、是非、皆様のご参加お待ちしております。
SSTにご興味をお持ちになった方は、どうぞ下記までお問い合わせください。
就労移行支援事業所アルファ王子
精神保健福祉士・社会福祉士
日髙 晋資
アルファ王子への各種お問い合わせはこちらから
アルファ王子は、皆様の希望に寄り添った個別サポートをさせて頂きます。
是非、皆様の将来の目標や夢を教えて下さいね。
オンラインでの個別相談も受け付けておりますので、ご希望の方はぜひご相談下さいませ。
就労移行支援事業所 アルファ王子
住所:東京都北区岸町1-2-11 東亜ビル2階
TEL:03-5948-4270
Mail:info-oji@alpha-bright.co.jp