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精神保健福祉士が解説 微笑みうつ病について(ほほえみうつ病)

微笑みうつ病をご存じでしょうか?

微笑みうつ病(ほほえみうつ病)とは、落ち込んだり憂鬱な気持ちが継続しているにも関わらず、家族や友人などの周囲の人たちには笑顔や明るい表情を出して周りから悟られないようにしてしまうことです。

もちろん、自分から悟られないように敢えて周囲に対して無理をした表情を出してしまうこともあれば、本人ですら自分が無理をしていることに気がついておらず、明るい表情を周囲に呈してしまう事もあるのです。

微笑みうつ病の特徴とは

微笑みうつ病という病名が、DSM(精神疾患の診断基準)やICD(国際疾病分類)で定義されているわけではありませんが、多くの方の場合、うつ病の診断基準を満たします。しかし、本人の表情や様子は他者から悟られにくいため、うつ状態に該当する特徴的な症状の多くが、家族や友人であったとして、他者から気が付かれにくいということが微笑みうつ病の大きな特徴でもあります。

微笑みうつ病の傾向とは

先程述べたように、微笑みうつ病では、敢えて自分のつらさを他人に見せないようにしてしまう場合や、本人ですら無理してつらいことを自覚できずに過ごしてしまっているという傾向などがあります。一部の傾向をご紹介したいと思います。

敢えて自分のつらさを他人に見せないようにしてしまう

特に、自分がどんなにつらくとも、他人の前では笑顔や明るい表情を絶やさないように過ごしてしまう傾向がある方は、責任感が強かったり、我慢強い傾向がある方だけではなく、人の評価や顔色をうかがって過ごしてしまう傾向が強い方に非常に多いです。

相手が不快にならないように、気を遣って表情を作ってしまう結果、それが自然な行動と思ってしまうこともあります。表情が与える相手への印象は大きいものです。そのため自分の都合よりも、相手の気持ちを優先しすぎてしまうことがあり、相手のために無理をして表情を作ってしまうことがあると思います。

そして次第に、忍耐や我慢が大きくなりすぎて、相手を気遣うという意識ではなく知らずのうちに自己犠牲や罪悪感を当たり前の日常・当たり前の自分の性格として受け入れてしまっていることもありますので注意が必要です。

”表情の仮面”をかぶっていないと、本当の自分と、周囲から見た時の自分との差が保てないでいる

本当の自分はもっと弱い存在である。そのような自覚はあるけれど、周囲の期待や自分への評価が大きくなったりしてしまうと、無理をして明るい表情や笑顔を振りまかなくてはならない場面が多くなり、”本当の自分”と”表面上の自分”とのギャップに苦痛を感じることがあります。

微笑みうつ病の病状が悪化してしまっている時には注意が必要です。

微笑みうつ病は、自分の意識にすら仮面をしてしまう

微笑みうつ病では、本人のつらい気持ち・しんどい気持ちがありつつも、周囲の人への笑顔や明るく振舞う行動を行い、しんどい気持ちを相手に伝わらないように行動してしまうといった傾向があります。

しかし、周囲への表情や配慮を行うあまり、自分のしんどさ・つらさといった感情に蓋をして仮面をして行動してしまうために、だんだんと自分がどんな状況なのか、自分がどうあるべきなのか、分からなくなってしまうことがあります。

このような状況は、よりご自身の混乱や不調の悪化につながってしまいます。

微笑みうつ病では、周囲のサポートが得られにくくなってしまいがち

微笑みうつ病では、自分の不調より相手の気持ちを優先するなどの、周囲への配慮を継続してしまうあまりに、明るい雰囲気や笑顔をしんどいのにも関わらず、無理に作ってしまうことがあります。

そのために、周囲から察してもらう機会が減ってしまうだけではなく、逆に「君は良いよね」「君なら大丈夫だよね」といった現状と不釣り合いな言葉を自分へかけられてしまい、より孤立感や孤独感を感じてしまうことがあります。

そのような、孤立は病状の悪化を早期に察知するチャンスの喪失にもなってしまいます。

微笑みうつ病・ほほえみうつ病について

微笑みうつ病・ほほえみうつ病は、周囲への気遣いなどの配慮が影響して、自分の知らないうちに病状を複雑化してしまうだけではなく、周囲からも気づかれにくい環境を作ってしまう影響もあります。そのため、病状には十分に注意が必要です。

このようにご自身の事を苦しめてしまっている、周りが理解してくれない等と困っているかたはいらっしゃいませんか。病院に行くのはハードルが高いという方も就労移行支援事業所アルファ王子でご相談に乗る事も可能です。まずはお気軽にお問い合わせください。

就労移行支援事業所アルファ王子

サービス管理責任
精神保健福祉士・社会福祉士・介護福祉士

日髙 晋資

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