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イライラやストレス 「物に当たってしまう」のはなぜか?

イライラやストレス「物に当たってしまう」のはなぜか?

「物に当たってしまう」のはなぜ?

イライラした気持ちが抑えきれないときや、ストレスがたまったとき、「大きな音を立てて物を置いてしまう」「ドアを乱暴に閉めてしまう」など“物に当たる”人、身近にいませんか。周囲からすれば、そうした振る舞いを見て不快な気持ちになったり、恐怖を感じたりすることもあると思いますが、中には、カッとなった勢いで物を投げてしまったり、破壊したりするなど、危険な行動がみられるケースもあるようで、「母親がこのタイプで、本当に嫌」「旦那さんがイライラしているとき、ドアをバン! と勢いよく閉めるのが怖い」といった声をはじめ、「イライラするとつい、物に当たってしまう」「治したいと思っているけど治せない…」など、物に当たる癖を自覚し、悩んでいる人も少なくないようです。

ストレスやイライラを感じたとき、「物に当たってしまう」人の精神状態とはどのようなものなのでしょうか。

理性の働きが弱まっている可能性が…

一般的に、人が「ストレスを感じているとき」の精神状態とはどのようなものでしょうか。ストレスを感じているときは、危険を感じたときの動物と同じで、『逃げる』か『戦う』の状態になります。身体的には心拍数と呼吸回数が増え、血圧が上がり、次のアクションを起こせるように準備します。このような状態の時、自律神経系のうち、交感神経の働きが強まっています。その一方で、精神的には、瞬間的にカッとなってイライラし始め、数分から数十分にわたって興奮状態が続きます。

なぜ、イライラしたりカッとなったりしたとき、物に当たってしまうことがあるのか。

カッとなったり、イライラしたりしたときは、先述のように体では既に交感神経系が作動し、次のアクションを起こすための準備状態に入っています。動物であれば、戦うか逃げるかの選択を迫られるわけですが、人間の場合、戦うことも逃げることもしないで、身近な物に当たってしまうことがあります。

物に当たると、イライラした気持ちが大きな音や体の痛みなどに置き換わるため、そこでハッとわれに返るとともに、イライラした気持ちもいくらか解消されてスッキリするのです。

イライラしたときについ、物に当たってしまう人と、そうでない人の違いは何か。

自分の行動をコントロールする能力の差だと思われます。人は動物と違い、理性の働きによって、闘争・逃走反応を抑え、行動をコントロールすることを学習してきました。しかし、物に当たりやすい人の場合、何らかの原因で理性の働きが弱まっている可能性があります。例えば、ひどいストレス状況に置かれていたり、普段から、物に当たってストレス発散をする癖が身に付いていたり、過度の飲酒のせいで抑制が欠けていたりするなどが当てはまるかもしれません。

物ではなく「人に当たる」パターンもありますが、何か違いがあるのか。

先述の説明に結び付けると、イライラして人に当たる人は、理性のブレーキが十分に働かなくなっている可能性があります。それだけ大きなストレスがかかっているのかもしれません。あるいは、これまでの人間関係の中で、『人に当たられた経験を重ね、自分も人に当たるようになってしまっている』という不適切な行動パターンを身に付けてしまった可能性もあると思われます。

物に当たる行動が、何らかの精神的な病気によるものである可能性もあるのか。

普段は温厚だった人が急にイライラしたり、物に当たったりするようになったら、何らかの精神的な病気を発症している(あるいは発症しかかっている)可能性があります。頻度的には適応障害、うつ病がまずは疑われるので、『気分の落ち込みはないか』『食欲はあるか』『きちんと眠れているか』などをチェックするとよいと思われます。

もし、周囲から見て明らかな変化があれば、心療内科や精神科を受診することをお勧めします。自分自身でも、周囲の人でも『普段からの変化』に気付くことがポイントになってくると思います。

物に当たってしまいそうになったとき、その衝動を抑えることは可能か。

可能です。まずは、どのようなときに物に当たってしまうのか、行動パターンを知ることから始めましょう。それから、『深呼吸する』『水を飲む』『席を外す』などの対処法をあらかじめ考えておき、実際に衝動を抑える練習をするとよいと思われます。

物に当たりやすい人が周囲にいる場合、どのように接するのがよいか。

自分の周囲に物に当たる人がいたら、その人が冷静になったときを見計らって声を掛け、物に当たる行為が周囲の人に不快感を与え、人間関係を損ねているかもしれないことをそっと伝えてみましょう。そして、物に当たる行為を減らすことが本人のためになることを繰り返し説明してみてください。一般に、人が行動パターンを変えるには、変えることによるメリットが必要です。物に当たる人の場合でも同じでしょう。物に当たる行為を減らす努力をする中で、人間関係が少しずつ改善してくるはずです

「物に当たりやすい」ことを指摘された経験のある人の中には、「自覚するまでが長かった」「迷惑をかけるから治したい」と悩む人も少なくない。

イライラして物に当たる人は、なかなかそのことを自覚できず、先述のように周囲の人から指摘されて、やっと自分の『物に当たる性質』を知ることが多いと思います。いつもの自分と違っていることに気付いたら、周囲の人と協力しながら行動を修正する努力をすることが大切です。まずは他人の指摘を受け入れ、現在自分が置かれている状況を分析し、軽減できるストレスがないかを考えてみましょう。心身の負担になっていることをメモなどに書き出してみるのもよいと思います。そして、行動を修正したら、どのような効果が得られたか(得られなかったか)をフィードバックしてみましょう。

お一人でメモに書き出したり、フィードバックしたりとなると大変かと思います。就労移行支援事業所アルファ王子ではこのような悩み事に専門の支援員が真摯に相談に乗らせていただきます。お気軽にお問合せ下さい。

 

就労移行支援事業所アルファ王子
サービス管理責任者 

精神保健福祉士・社会福祉士・介護福祉士

日髙 晋資

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