
就労を目指す方の中には、「働きたいけれど、体調が安定しない」「収入が不安、でそもそも生活が…」という声をよく耳にします。
そんなとき、生活の基盤を支えてくれるのが「障害年金」という制度です。
難しそうに感じるかもしれませんが、実は多くの方が対象となる可能性があります。今回は、その基本をわかりやすくご紹介します。
障害年金とは?
障害年金とは、病気やけがによって働くことや日常生活に支障があると認められた場合に、国から支給される公的な年金です。
年金というと「高齢者がもらうもの」というイメージがありますが、実は現役世代でも、障害の状態が一定の基準を満たせば受け取ることができます。「障害者手帳」を持っているかどうかとは別の制度で、手帳がなくても受けられる場合もあります。
制度には大きく分けて2種類あります。
・障害基礎年金(国民年金に加入している人が対象)
・障害厚生年金(厚生年金に加入している人が対象)
大まかにいうと、次のような条件があります。
* 病気やケガで初めて医師にかかった日(初診日)に年金に加入していたこと
* 一定の期間、年金保険料を納めていること
* 障害の状態が、国の基準に当てはまること
細かい基準はありますが、「生活や仕事に大きな制限がある方は対象になる可能性がある」と考えてよいでしょう。
障害の程度や、加入していた年金の種類によって金額や条件が異なります。
対象となる病気や障害
対象となるのは、身体の障害だけではありません。
たとえば以下のようなケースも含まれます。
・精神疾患(うつ病、統合失調症、発達障害 など)
・知的障害
・視覚・聴覚・肢体などの身体障害
・心臓や腎臓などの内部疾患
特に、精神・発達障害で申請できることを知らない方も多いのが現状です。
「自分も対象かもしれない」と思った時点で、まずは年金事務所や役所の国民年金担当課、障害年金に詳しい社会保険労務士に相談してみるのがおすすめです。
どのくらいもらえるの?
障害年金には種類があります。
* 障害基礎年金:国民年金に加入している方が対象。年額で約80万円ほど(令和の現在)、子どもがいると加算があります。
* 障害厚生年金:会社員や公務員など厚生年金に加入していた方が対象。給与に応じて金額が増えます。
生活費のすべてをまかなうほどではありませんが、「安心の土台」として役立ちます。
申請の流れ(概要)
障害年金の申請は、主に次のような流れで進みます。
1.主治医に「診断書」を書いてもらう
2.年金事務所や市区町村に申請書類を提出する
3.審査が行われ、支給の可否が決まる
4.状況によっては、定期的な更新が必要となる場合もあります
制度の内容は少し複雑に感じるかもしれませんが、社会保険労務士や支援機関がサポートしてくれる場合もあります。
経済的な安心が“次の一歩”につながる
ここまで簡単な概要を説明しましたが、障害年金は「働けない人のための制度」だけでなく、「働く意欲を支える制度」でもあります。
生活の不安を少しでも減らすことで、次のステップに向かいやすくなる方もたくさんいます。
「働きたいけれど、体調が安定しない…」そんな時に障害年金があると、生活の安心が増し、就労移行の訓練にも安心して通うことができます。 アルファでも就労や生活についてのご相談をお受けしています。また、障害年金の制度についての基本的な情報をお伝えすることが出来ます(社労士の紹介などは行っていません)。お気軽にお問い合わせ・見学にいらしてください。
👉障害年金 申請を考えるときに「知っておくと安心できるポイント」
施設長 花輪
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