就労移行支援事業所アルファ王子 サービス管理責任者の日髙です。
本日は「抑うつ改善法」について解説させて頂きます。
「抑うつ」の「抑(よく)」は気持ちが抑えられた状態を意味します。(うつが抑えられている)という意味ではありません。
気分が晴れない日が続いて、そのうち何をするにも億劫になり、ごはんを食べることや、起き上がることさえ辛くなる。これがいわゆる抑うつ状態です。仕事が忙しく疲労が蓄積し、人間関係が上手くいかないなど、現代社会においては、ストレス要因が沢山あります。ストレスに晒され続けると、誰もが抑うつ状態になる可能性があります。うつ病などは大変身近な精神疾患です。
抑うつ状態になる原因
脳内の神経伝達物質のバランスが、乱れることによって起こると考えられています。その中でも幸せホルモンと呼ばれるセロトニンという神経伝達物質は、他の神経伝達物質の情報をコントロールして、精神を穏やかにする作用があります。抑うつ状態にある時は、このセロトニンの働きが低下している状態と考えられています。セロトニンが低下すると、やる気や快楽を司るドーパミンや、怒りや恐怖を引き起こすノルアドレナリンのコントロールが不安定になります。その結果、抑うつ状態になり、不安やパニックなどの精神症状が出やすなります。
幸せホルモン(セロトニン)を増やす方法
セロトニンは、必須アミノ酸の一種であるトリプトファンから生成されます。しかし、私たちの体はトリプトファンを作ることができません。そのため、トリプトファンを含む食品を摂ることで、セロトニンの生成を促していく必要があります。トリプトファンは、良質なたんぱく質に多く含まれており、豆腐や納豆などの大豆製品や、チーズやヨーグルトなどの乳製品を、日常的に摂ることをおすすめします。また、トリプトファンからセロトニンを生成するときには、ビタミンB6が必要となります。ビタミンB6は、カツオやマグロなどの赤身の魚や、玄米や小麦胚芽などの穀物に多く含まれており、バランスの良い食事を取る事が重要ということが分かりますね。
セロトニンを活性化しよう
トリプトファンとビタミンB6によって生成されたセロトニン。日々の生活の中で、ちょっとしたことを意識するだけで、活性化させることができます。その中でも、簡単に始められ、効果的な方法をご紹介します。
① 日光を浴びる
一番簡単で効果のある方法が、日光を浴びることです。日光を浴びることで、セロトニンの分泌が活性化されることが分かっています。しかも、セロトニンは寝ている間はほとんど分泌されないので、なるべく、起床時に太陽の光を浴びるようにすることで、体内リズムがリセットされ、規則正しい生活ができるようになります。目覚めた瞬間に、カーテンを開ける習慣を身に付けましょう。また、一定のリズムを刻む運動を反復すると、セロトニン神経に刺激が伝わります。反復運動を始めて5分くらいするとセロトニンが分泌されると言われています。30分ほどのウォーキングで、2時間くらいセロトニンが活性化した状態が続きます。運動をすることが肉体的にだけでなく、精神的にも良いという事が良く分かりますね。
② よく噛んで食べる
歯ごたえのある食べ物をよく噛んで食べることでも、セロトニンの分泌が促進されます。咀嚼(そしゃく)することも、一定のリズムを刻む反復運動の一種です。よく噛むことを意識するのはもちろんですが、朝食をしっかり摂り、朝の時間帯にセロトニンの分泌を活性化することを心掛けましょう。
上記の事以外にも就労移行支援事業所アルファ王子では利用者の皆様に色々なアドバイスをしております。専門的なアドバイスを受けながら就職に向けて一緒に頑張ってみませんか。お問合せお待ちしております。
アルファ王子 サービス管理責任者 精神保健福祉士・社会福祉士・介護福祉士 日髙 晋資