「伝え上手になろう!!」文章要約のコツと効果を解説!!
文章要約
アルファで実践している講座の中に「文章要約」というものがあります。
例えば「300文字くらいの文章を30文字以内で表現してみましょう」といった訓練です。時には時間制限なども設けて行ったことがあります。なかなか長文を短文に集約するという作業は難しいものです。一つ例を挙げてみましょう。みなさんも挑戦してみて下さい。
以下の「」内の文章は約300文字で構成されています。この文章を50文字以内で分かりやすく要約してみましょう。加えて20文字以内でも挑戦してみましょう。
ちなみに正解はありません。
いかがでしょうか。難しいと感じたでしょうか?それとも簡単でしたか?
以下に参考解答を載せておきます。(正解はなく、あくまで参考です)
【50文字以内参考解答】《48文字》
ちなみに20文字以内でしたらどうでしょうか。こちらも参考解答を載せておきます。
【20文字以内参考解答】《17文字》
訓練のねらい
この訓練は様々な効果をねらったものです。
①その文章の要点をしっかりと掴んでいるか?
ご自身では上手くまとめられたと思っても、それを読んだ相手が「何のこと?」と思ってしまったら十分に内容を整理できていないのかも知れません。
②伝えたいことを限られた文字数で簡潔に伝えられるか?
利用者の皆さんが苦労されているものの中に「応募書類作成」があります。ご自身の「アピールポイント」や一番大切な「志望動機」といった文章を限られたスペースにまとめ、その上で最大限の想いを伝えるのです。長く散漫な文章や短く具体性に欠けてしまうものでは、この「想い」が相手に届きません。
③会話のコミュニケーションで相手が聞いてくれる内容か?
会話のコミュニケーションに至っても同様です。2時間の映画を観たからといって2時間かけてその内容を誰かに伝えるわけにはいきません。「こんな映画だったよ」と簡潔に分かりやすく伝えることが出来れば相手の方も聞きやすいのではないでしょうか。
④物事の要点を理解して誰かに伝える
お仕事に於いては「報告」や「連絡」は簡潔に行うのが鉄則です。日々、ご自身が見聞き体験した内容を整理してアウトプットしていく練習を重ねていくうちにインプットの部分、つまり「情報の取捨選択」にも慣れてきます。
ある作詞家の方が、「作詞という作業は省いていく作業」だとおっしゃっていました。本当は長編小説以上に長い物語を数百文字、数十文字にしていくそうです。そして「伝えたいこと」をしっかりと表現していく。ですから、このような訓練の他にも本を読むことが好きな利用者さんには、「簡単な読書感想文を書いてみては」とお勧めすることもあります。
施設長 花輪