会話のすれ違い(伝え方の問題?それとも解釈の違い?)
グループワークでこんなゲームをしてみました。1人がホワイトボードに背を向けて座り、残りの全員と向き合っています。ホワイトボードには文字が書いてあり背を向けて座っている一人(回答者)だけその文字を見ることが出来ません。みんなでその言葉を連想しそうなヒントになるキーワードを言って回答者に当てさせるゲームです。ルールは至って簡単ですね。ヒントになるキーワードを言う人たちは「どう伝えたら回答者が答えを連想出来るか?」表現方法や言葉の言い回しを考えて伝えます。
例えば、ホワイトボードに書かれた文字が「電子レンジ」ならば「お弁当を温める機械」や「コンビニのレジの奥に置いてあるもの」といった連想出来そうなキーワードを言っていきます。ジェスチャーで伝えてもオーケーです。これは「伝え方」を学ぶ上でとても有効なゲームです。
先ほどの「電子レンジ」ならば日常多くの方が使いなれた機械ですし、よほど意地悪なキーワードで伝えなければ連想しやすい言葉です。地名や場所に詳しい人、電車の路線などに詳しい人、食べ物やお店の名前にすぐピンと来る人、皆さんそれぞれに連想しやすいものとそうでないものがあります。
では伝える(ヒントを教える側)はどうでしょうか?このように「この人はこういうキーワードを伝えたら連想しやすいかも?」と想像しながら伝えることは会話の重要な心構えではないでしょうか?自分ではとてもいいヒントだと思っても相手が連想できなければ意味がありません。以前にも書きましたが「相手の立場に立って伝える」ということは「自分の物差しを捨てて伝える」ことです。
皆さん、様々な発想でヒントを出されていたのにも驚きましたが、「◯◯さんがよく話している言葉ですよ」など、本人も気付かない自分の口癖などを思い出して伝えていたのが印象的でした。これも会話では重要なことです。
会話というアウトプットをするには日頃から様々なことに感心を持ったり気付いたりすること、つまりインプットを心がけていかなければなりません。ちょっとしたゲーム感覚のグループワークですが、会話に於ける基本を見直す機会になったのではないでしょうか。
施設長 花輪