今回は就労移行支援事業所アルファ王子について、実際に通所されていらっしゃいます利用者さんのモデルケースについてお話します。
40代男性のAさんは約20年の間幾つかの職を転々としていましたが、人間関係に悩み仕事も集中出来ずに1~2年で辞めてしまうという経歴を持っていらっしゃいました。これまでは障害を持っているということを開示せずに一般雇用で勤めていましたが、上司や先輩の指示がよく理解できずに何度も同じことを繰り返し質問してしまい、コミュニケーションが苦手だと感じてしまう。といった悩みがありました。また、このような事で悩んでしまうと生活のリズムも崩れてしまい体調不良で欠勤することもありました。
「何とかしなければ」という思い
しばらくの間仕事をせずに過ごしていましたが、「何とかしなければ」と思いつつもこれまでの経験を思い出すと「また長続きしないかも知れない」「仕事を始めるのが怖い」と感じる様になり、なかなか一歩が踏み出せずにいました。そんな折、月に一度通っているクリニックの受付にあったアルファ王子のパンフレットを見て、「就労移行支援事業所」という施設があることを知りました。家に帰ってホームページを覗いたところ「自分一人では解決出来なかった悩みや不安をサポートしてくれるかもしれない」と思い見学にいらっしゃいました。
アルファ王子を見学して下さった皆さんの感想
見学にいらっしゃった際、ホームページを見て抱いていたアットホームな施設の雰囲気がそのままだったことと、スタッフが丁寧に対応してくれて様々な疑問や悩みを聞いてくれたこと。アルファ王子での訓練プログラムが個人に合ったペースと内容で取り組めることを知り、これまで抱えていた悩みや不安が解消出来た事と就労に向けた様々な可能性を感じ、体験利用を経て入所されました。
お一人お一人に合わせた訓練プログラム
最初は週に3日間の月曜日は午前中のみ、水曜日は午後のみ、金曜日は終日と少しずつ通う事でまずは生活のリズムから整えていきました。訓練の内容はパソコンの基礎から学びたいと思い、初心者向けの教材から始めて毎日少しずつ基礎力を固めていき3ヶ月後には見事P検=PCスキルを証明する資格(ICTプロフィシエンシー検定)に合格しました。また、以前の職場で「同じ質問を何度もしてしまい注意を受けたが自分一人では解決出来なかった」という悩みをスタッフに相談したところ、メモの取り方やノートのまとめ方に加えて様々な職場シチュエーションに於ける質問の仕方・声掛けの仕方などを企業出身のスタッフから個別に教えてもらい、実践訓練も行いました。
今までとは違う就労に向けた未来
こうして、Aさん一人で長年抱えていた悩みや不安も、アルファ王子に通い少しずつ解決していくことで同時に大きな自信につながっています。また、今後ご自身の障がいを開示して働くことで、これまでご自身が職場コミュニケーションで悩んでいたことも「配慮してもらいながら働き続ける事が出来る」ことを知り、就労に向けた未来が開けたと仰っています。