今回は障害者就労のあれこれ、その②としまして「就労へ向けた企業実習」についてお話します。
末永くやりがいを持って働くには
どのようなケースであれ、就労移行支援事業所アルファ王子に通われている利用者のみなさんは「これから長く、やりがいを持って働きたい」という思いを持って日々の訓練に励んでいらっしゃいます。生活リズムも整い、ご自身が目指していらっしゃった資格も取得していよいよ就労に向けた準備が整った方がいらっしゃったとして、いきなり求人票をもとに採用面接に挑むか、といったらそうではありません。やはり「末永く、やりがいを持って働く」にはお仕事の内容やお給料などの他に環境や職場の雰囲気など、求人票や企業のホームページなどでは伺い知れない様々な環境が重要なポイントと考えます。
見学・実習というステップ
アルファ王子では就労へ向けて準備が整った皆さんには企業見学・企業実習を体験していただくようにしています。どんなに利用者さんにとって諸条件が揃っている会社であっても、「長く就労を続けてお世話になる」にはそれだけでは十分とは言えません。
「自分が働く姿をイメージ出来ているか」
誰しも、新しい環境や人間関係に入っていくには不安や緊張といった気持ちを抱くことでしょう。実習を初めて体験する方の多くはお仕事の内容や実習時間の期間、時間などを気にされる方が多いです。もちろんこれらは実習をさせていただく上でも実際に就労をしてお仕事をしていく上でも重要な事となります。しかし先にも書いたように、皆さんがこの先就労をしていく上では、他の様々な要素を含んでいることを考えなければいけません。例えば通勤、会社までの交通の便や時間帯、出退勤時間帯の混みようなど、お住まいの場所と会社の立地によって様々なケースが考えられます。
そしてもうひとつの例が職場環境、同じ職種の同じ作業を行うにしても広いオフィスもあればアットホームな空間、活気のある職場や静かなオフィス。同じ職場で働く人の人数など、これらも会社によって様々です。ご自身がどの様な環境でお仕事をされるのか、とても重要なことではないでしょうか?「お仕事や会社を選ぶ」ということはこのような環境に自分を重ねて考えていくことです。ですからアルファ王子では皆さんに様々な環境での職場実習を企業様に体験させていただいています。大切なのは「自分がここで働いている姿を客観視出来るかどうか」ということでもあります。