コミュニケーションの落とし穴!「あなたの話は伝わっていないかも?」
アルファ日暮里駅前 施設長の花輪です。
今日の講座は「コミュニケーション(伝え方)」です。「絵を言葉で伝えて、自分が思っているように相手に描いてもらう」という内容でした。
早速ですがこの記事を読んでいただいているあなた!
鉛筆と紙を用意して下さい。そして僕の説明に従って絵を描いて下さい。
いきますよ!
まず右斜め上に三角のマークを描いてください。三角のてっぺんは紙の右斜め上の角を向く様に。そしてその中にいくつかの点を描いてください。
そして次、三角の底辺の下に同じくらいの大きさの円を描いてください。
さらに次、その円の下に今度は横向きの円柱を描いてください。円柱の左側は紙の左斜め上を向き、円柱の右側は紙の右斜め下を向く様に。
もっと進めます。
円柱に模様を描きたいのですが、牛の体にあるようなまだら模様を円柱の中に描いてください。
最後になります。
円柱の真ん中あたりから紙の左斜め下に向けて短い棒線を一本引いてください。
以上になります。
はたして私が描いて欲しかった絵は何でしょうか?
正解の絵はこの記事の最後にお見せします。
コミュニケーションで大切な「伝え方」
本日、アルファ日暮里駅前の講座はわたし、花輪が担当しました。講座のタイトルは「コミュニケーション」です。「コミュニケーション」といっても広い意味を持つものですので、本日は「相手の立場に立つ」ということに絞って利用者の皆さんと考えました。
先ほどの私の説明、いかがでしたでしょうか?読んでいただいている皆さんの立場に立てたでしょうか?実際には絵を描いている方の表情などを見ながら、説明の仕方を変えていきますので、こんな一方的で雑な説明にはなりません(笑)また、説明の中に決定的なキーワードを入れてしまうとヒントになってしまうので、決定的なキーワードを出さずに、色々な言葉や表現に置き換えた方が訓練になります。
「相手の立場に立つ」には
「相手の立場に立つ」とはどういうことでしょうか。私はこう考えます。それは「自分の物差しを持たない」ことだと。
よく「話し方」や「伝え方」といったノウハウで教えられることはテクニックの部分であって、そのテクニックは「自分の物差しを持たない」というスタート地点があって生きてくるものです。冒頭の「説明をもとに絵を描いてもらう」訓練は「常に自分の伝え方はどうかな?」と自問しながら行うもので、非常に有効な訓練です。
伝え方を考える
本日の講座では2人1組となって沢山のレベル分けしたイラストを選んでいただき、「伝える側」と「聞いて描く側」に分かれて伝え方を学んでいただきました。そして、描き終わった後は「どのような伝え方だったら、書き手がそのイラストをイメージできたか?」また、書き手は「言葉をどのように解釈したのか、もしくは誤解してしまったのか」など振り返りをしてもらいました。「絵を言葉で伝えて、自分が思っているように相手に描いてもらう」というのがこんなにも難しいのだと皆さん感じられたようです。
お仕事では「伝える」という行為はもっとも重要な作業です。みなさんもイメージしてみてください。電話で行先を伝えるときや自分が見たもの聞いたものを他の誰かに伝えるとき、相手が混乱してしまってはいませんか?
それでは、僕が描いて欲しかった絵をお見せしますね!
いかがでしたか?
実際の絵とそっくりだったでしょうか、それとも全然違う絵になってしまったでしょうか。正解は「おでん」でした。おそらく「全然違う絵になった!」という方は、私の伝え方が悪かったのだと思います。
今日の講座は「伝え方」=「相手の立場に立つ」=「自分のものさしを捨てる」という講座でした。
施設長 花輪