「自己理解」就労に必要な第三者視点
アルファ王子 施設長の花輪です。
私たちは日々、利用者さんと向き合って皆さんのサポートをさせて頂いています。そんな中で、「自己理解」とか「自分を受け入れる」というキーワードを聞く機会がとても多いと感じています。もちろん、私自身も使うことがあります。
これらは言葉で表現するほど簡単な事ではありません。自分自身と向き合う勇気が無ければ、「自己理解」も「自分を受け入れる」ことも出来ないからです。
しかし、就職活動という限定された期間や、その後の長い就労期間で「自己理解」というものが必要となることも、また現実です。
就労移行支援事業所として、利用者さんのサポートをさせて頂く中で、我々支援員がお手伝い出来ることの一つに、「第三者視点」があります。
我々は日頃、利用者さんの欠点や課題を粗探ししている訳ではありませんが、かと言って「良いところを見つけて伸ばそう」や「みんな違って〜」など、紋切り型の決まり文句を振り撒いている訳でもありません。
以前、利用者さんと面談をしていた際に、その方の課題のお話になりました。「他者視点を持って〜」と話し始めたところ、その利用者さんが、「親はこう言ってくれました」「主治医はこう言ってくれてます」とお話しされました。続けて、「ずっと私のことを見ていてくれてる、信頼できる方が言ってくれているので…」と話されました。確かに、身近な方のアドバイスが何より心強く、心の支えになっているのは分かります。しかし、身近だからこそ、それは「第三者視点」では無くなっている可能性があります。考え方などの中身の部分についてはもちろんですが、外見に関わることに関しては身近な存在の方は慣れてしまって、その違和感に気付いていないことが多々あります。
第三者視点とは、究極を言えば「自分から最も遠い存在からの視点」である必要があります。例えば就職活動、面接官は初対面です。自分の生活環境から最も遠い存在の面接官が、限られた時間の中で見極める訳です。
スキルや資格のアピールは採否を決定するプラス要因にはなるかも知れませんが、実際にお話しをして、表情や姿勢、態度、考え方などで違和感を感じた場合のマイナス要素は大きいと言えます。
そうとは言え、いきなり知らない人に「私の課題は?」とか「私に必要なものは?」って聞けないですよね。たとえ答えてくれたとしても、それは「責任あるアドバイス」ではありません。我々、支援員は身近な存在でありながら、就職・就労という観点から遠い視点でアドバイスを行える特殊な存在だと言えます。
卒業した利用者さんの就労に関わる定着支援を行なっているからこそ、様々な企業目線も蓄積しています。利用者さんの「私はこんなに出来るんだ」が、企業側にとっての「もっとやって欲しい」というミスマッチを生まない様、近くから、そして遠くからアドバイスをさせて頂きます。就職活動が上手くいかない、仕事が長続きしないなどのお悩みを抱えている方、ぜひアルファにご相談下さい。
アルファ王子 施設長 花輪